観光バスの運転士は、ただ「バスを運転する仕事」ではありません。
安全管理、時間管理、接客、車両管理、トラブル対応まで含めた、非常に責任の重い専門職です。
本記事では、一般の方にもわかりやすく、
同時に業界関係者・行政・企業の方にも現実が伝わるよう、
観光バス運転士の1日の流れをリアルに解説します。
観光バス運転士の1日は「運転前」から始まっている
多くの人が「お客さんを乗せて走っている時間」だけを仕事だと思いがちですが、
実際には出庫前からすでに仕事は始まっています。
出勤・点呼・健康チェック
まず営業所に出勤すると、必ず点呼を受けます。
• アルコールチェック
• 体調確認
• 睡眠状況の申告
• 当日の運行内容の確認
ここで問題があれば、運転はできません。
この時点で「安全」が最優先に管理されています。

車両点検(これが本当に重要)
次に行うのが車両点検です。
• タイヤの空気圧・亀裂
• 灯火類
• ブレーキ
• ミラー
• ワイパー
• オイル・冷却水
• 車内設備
何十項目もチェックします。
この点検で異常を見逃せば、事故に直結する可能性もあります。
観光バス運転士は
「運転士であり、最後の安全検査員」 でもあるのです。

お客様を迎えに出発
指定された集合場所へ向かい、お客様をお迎えします。
ここからは
• 挨拶
• 乗車時の安全確認
• マイク案内(会社方針による)
• 荷物確認
など、接客業としての顔も持ちます。
運転だけでなく、「安心感」を提供する仕事でもあります。

運転中の仕事は想像以上に多い
走行中、運転士は常に以下を同時に考えています。
• 車両サイズを意識した進路選択
• 歩行者・自転車・一般車の動き
• バスの揺れを抑える操作
• 時間調整
• 休憩時間の管理
• 道路状況・渋滞対応
さらに観光地では
• 進入可能かどうかの判断
• 駐車位置の判断
• 回送ルートの判断
など、瞬時の判断力が求められます。

休憩も「完全な休み」ではない
休憩時間中も
• 車両トラブルがないか
• お客様からの問い合わせ
• 次の行程確認
など、気は抜けません。
特に夏場や長距離運行では、体力管理も重要な仕事になります。

帰庫後も仕事は終わらない
運行終了後、
• 車内忘れ物確認
• 燃料・清掃確認
• 運行報告書作成
• デジタコ・日報処理
• 点呼
を行い、ようやく1日が終わります。

観光バス運転士の仕事は「安全と信用の仕事」
観光バス運転士は
• お客様の命
• 会社の信用
• 観光地の評価
すべてを背負っています。
一度のミスが、業界全体のイメージに直結する仕事でもあります。

向いている人・向いていない人
向いている人
• 責任感が強い
• 安全を最優先できる
• 冷静に判断できる
• 人と関わることが苦でない
向いていない人
• すぐ感情的になる
• 時間管理が苦手
• 体調管理ができない
• ルールを軽視する
まとめ
観光バス運転士は
「運転する人」ではなく
「安全・時間・命・信用を管理するプロ」 です。
この仕事があるからこそ、
私たちは安心して観光を楽しむことができます。

